Adの最近のブログ記事

 モバイル広告の市場は目まぐるしく動いているようです。

 さすがに大震災の影響もあり手放しで盛り上がるというわけにはいかないようですが、市場の争いは着実に展開しているようです。

 最近は『スマートフォン・マーケティング』という本も出たようです。
 

 
 この本はどちらかというとアプリそのものを広告媒体としてリリースしている(ブランドアプリ)事例を中心に紹介していますが、AdMobやInMobiといった世界規模のモバイルアドネットワークにも触れています。

 EX489にもアプリ内広告(モバイル広告)を導入しています。アプリを開発してリリースする際、収益について考えないわけにはいきません。いろいろ考えた上で、このような形でアプリをリリースしています。

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 前作Ride On TimeではAdMobくらいしか有力な選択肢がありませんでした。

 しかし、今回はまったく状況が違います。

 AdMobの他にも、iAdやAdMakerといった様々な選択肢が登場し、激しい争いを展開しているところです。

 モバイル広告の世界は、様々な会社が構築しているアド・ネットワークと呼ばれるものがあり、たとえばAdMobは単独でも有力なアド・ネットワークでしたが、Googleに買収されたことによって、GoogleのAdSenceというアド・ネットワークと統合されて大きなネットワークを形成しています。

 アド・ネットワーク規模が大きければ、それだけ広告配信の規模が大きいというわけですから、様々な意味で広告の価値や効果が向上するというわけです。

 そのため規模の小さなアド・ネットワーク同士は積極的に提携や連携を行ない、お互いのネットワークで配信される広告を交換(エクスチェンジ)する仕組みを導入して、自分たちのネットワーク価値を上げようとしています。

 このようなアド・ネットワークは、スマートフォン等のモバイル向けだけではなく、ブログなどのWebサイト広告でも同じように形成されています。

 そして、広告代理店は、これらを従来のメディアを使った広告ネットワーク(雑誌やテレビなど)と組み合わせて広告プランを作成して、広告主に売り込むというビジネスが展開しているわけです。

 つまり、スマートフォンのアプリは、雑誌広告やテレビCMと同じラインに並ぶ広告メディアとして育ってきたということです。

 アプリは、広告枠を持つ雑誌やテレビと同じですから、他のメディアがそうであるように、魅力的なもの(アプリ)を提供することが理想とされるわけです。

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 開発者は、アド・ネットワークにそのようなアプリ(と広告枠)を売り込むというわけですが、現実的な手続きとしては、アプリに各アド・ネットワークの仕組みを内蔵しなければならないため、どちらかというとアド・ネットワーク側が「うちのネットワークを組み込んでください」という構図になっています。

 一般的な広告とアド・ネットワークのよるモバイル広告の違いは、あらかじめコンピュータプログラムとしての仕組みを合わせなければならないところにあります。

 広告原稿やCMのビデオテープを渡すだけではダメなんですね。

 なので、自分のアプリの広告枠をどのアド・ネットワークの仕組みに対応させるのかということが開発段階で問題となりますし、そのことによってアド・ネットワーク側は自分たちの規模が拡大縮小することになりますし、広告主にとっても魅力的なアプリに広告が出せるアド・ネットワークと契約するための判断が変わってくるわけです。

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 広告主にとっては、数あるメディアの一つの問題に過ぎませんから、有利な組み合わせで契約すればそれですむことです。

 アド・ネットワークは、先に紹介したように自分たちの価値を高めるために仕組みを導入してもらえるアプリなどのメディアを増やす努力と、他のアド・ネットワークとの提携・連携によって努力をしています。

 さて、開発者側です。

 AdMob一択みたいな状況なら話は簡単ですが、魅力的なアド・ネットワークが複数登場した時代においては、どのアド・ネットワークの導入が自分の収益を高めるのかという問題に対応しなければなりません。

 自分の開発したアプリの特性に合ったタイプのアド・ネットワークを選択すればよいのは当然ですが、一番簡単な方法は、複数の有力なアド・ネットワークを同時に導入するという方法です。そして必要に応じて切り替えればよいのです。

 複数のアド・ネットワークを切り替えて使う仕組みは、すでに広く知られている対応方法です。そのためのプログラムも公開されています。他ならぬAdMobがオープンソースとして提供しているAdWhirlがその一つです。

 このAdWhirlを使うと、主要なアド・ネットワークをアプリ上で連携させるようにできるのです。こうすれば広告枠を持つアプリ自体の価値も高まるというわけです。

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 EX489では、このAdWhirlを利用して、AdMob、iAd、そしてAdMakerを導入することにしました。

 それぞれ特徴の違うアド・ネットワークなので、組み合わせることでせっかくの広告枠を最大限活用することができるということになります。

 AdMobは世界展開しているネットワークですし、GoogleのAdSenceとの組み合わせで広告が多く配信されてきます。アプリ関係の広告が目立ちますが、基本的には様々な種類の広告が対象です。

 iAdは日本展開が始まっていないため、今のところ広告表示されません。ただし、テレビ広告レベルのリッチなモバイル広告を強く提唱し、大手広告主を対象とした方針の広告が中心なので、アプリ開発者にとっては収益が大きいと評判です。

 AdMakerは日本初の野心的なアド・ネットワークで、少しずつ成長拡大しているところのようです。国内外の他者と積極的に提携していることから、国内向け広告、最近だとモバゲーやGREEなどの広告が多く流れています。

 実際の収益に関して比較する材料が揃わないので、この時点で論じることは控えますが、要するにこれらをアプリ側で同時対応して切り替えて使えば、グロスで収益を高めることもできそうだということです。

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 EX489の開発は、収益性を優先したものではなかったので、この辺の話は技術論的な関心のもとで導入したというのが本当のところです。

 しかし、開発などにかかった経費を少しでも回収できれば今後にも繋げられるかなと考えています。

 新しいアプリ「EX489」はアプリ内広告で無料配信することにしました。

 結果的にはRide On Timeと同じになりましたが、アプリ内広告導入の検討は新しい項目も含んでいました。

 たとえば、iAdの登場です。

 アップル社のアプリ内広告システム「iAd」は、そのリッチな広告表現能力と高い収益性をウリとして2010年に登場しました。

 儲かるかどうかはともかくとして、興味深い広告システムなのでEX489にも導入することにしました。もっとも日本ではまだスタートしていないので、今のところ広告配信はないです。

 そういうこともあるので、従来から利用していた「AdMob」も引き続き利用することにしました。こちらはRide On Timeでの実績もありますので、要領がわかっています。

 このように2つの広告システムを利用する場合には、独自に表示し分けるプログラムを組む以外に、「AdWhirl」という動的広告プラットフォームを導入して広告を表示させる方法があります。

 今回はこのAdWhirlを利用することにしました。iAdの広告配信が始まるまでは、AdMobを中心に表示するように調整できるので便利です。


 iAdの日本展開は、電通とグループ子会社であるサイバー・コミュニケーションズが協力することになっています。

 今年の早いうちにスタートする予定でしたが、大震災などの影響もあって広告キャンペーンのようなものを展開し難いご時世となり、スタートが遅れているのだと思います。

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 有料アプリとしての配信も考えました。

 今回のEX489なら、そこそこの値段で購入してもらえるのではないかとも考えました。

 しかし、これまで新幹線予約で苦労してきた皆さんのコメントなどを拾い読みすると、最初からお金を払わせることは心苦しいし、7月のサイトリニューアルで使えなくなった時のことを考えると、踏み出せなかったというのが正直なところです。

 いずれ落ち着いたらアプリ内課金を実装することを考えたいと思います。

 iPadの米国発売間近,日本を含めた国際発売も4月下旬に近づいています。もう4月,速いものです。さて,3月期のRide on Timeにおけるダウンロード数とアプリ内広告の経過報告をします。

 アップデートもありませんでしたので,通常配信といった時期ですが,年度替わりということもあるので,需要に何かしら影響があるのかも知れません。もっともダウンロード数からは特別な動きは見えません。

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 AdMobのレポートは次のような感じです。ちなみにAdMobのシステムが少しずつ改良されていて,レポートが面のサイズやレイアウトに変更があったりします。

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 ダウンロード累積数が増加していますので,先月のデータと比較すれば,アプリ内広告に関する数値もいくらか増加傾向にあります。数値の変動はまさに日々の状況によって変化するので,事後的に眺めるしかありません。

 というわけで3月期は「183.78米ドル」の収益でした。iPhoneあしながプロジェクトの資金として加算させていただきますが,先日行われたiPad/iPhone教育利用の集い「iのある教育と学習」の一部経費もここから支払わせていただきたいと考えています。この辺は後日あらためて整理したいと思います。


 iPhone時刻表管理アプリ「Ride on Time」について,別のところではありましたが,ダウンロード状況やアプリ内広告の経過をご報告することをお約束していたので,遅ればせながらご報告したいと思います。

 

 Ride on Time(以下ROTと略)は,iPhone用の時刻表管理アプリとしてApp Storeの「ナビゲーション」カテゴリーに登録させていただいています。公開は2010年1月9日付けでReady for Sale(配信可)となり,即日配信を開始した無料アプリです。無料ですが,AdMob社のアプリ内広告を導入しており,使用中に画面の一部分で広告表示するものとなっています。

 当初1.0はまだ不十分なところもありましたが,2月3日に1.1アップデートを配信してやっとスタートラインです。現時点で「ナビゲーション」無料カテゴリーにおいて,ランク20位前後に置かせていただいています。

 

 ROTはiPhoneアプリ開発の練習のような位置づけもあるため,アプリ開発ノウハウやアプリ内広告の収益などは,一定条件のもと別に展開している教育関係の活動に反映させることが当初から決まっていました。

 というわけで,その一環として,以下にダウンロード状況とアプリ内広告の経過についてご報告をします。

 ただし,予めお詫びしておきたいのは,配信開始した2010年1月分のデータは,残念ながらお見せできるものがない状態。ダウンロード状況のデータはApp Storeに蓄積されて残ると勘違いしていたため,そうではないと気づくまでの詳細データを失っているからです。よって,以下は2010年2月のデータをご覧いただくことになります。

 (ちなみにダウンロード状況を集計するAppVizというMac用ソフトは便利です。もっと早くから利用すればよかったよかったと思います。)

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 まずはAppVizで集計したダウンロード状況のグラフをご覧ください。

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 先に記したように2月3日に1.1アップデートを配信しましたので,それ以降の新規ダウンロード数と考えてください。アップグレードは含まれていません。個々の数値は控えますが,一日平均160という数値が見えると思います。ROTより上位のアプリはランクが違いますので,このデータの延長線上で考えるのは難しいかなと思います。

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 それでは,AdMobにおけるデータをご紹介します。

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 当然のことながら,これらのデータはアプリがリリースされたばかりの特定の一ヶ月間の状況であり,これをもってアプリ内広告の実態を見通すことはできません。その状況を踏まえた上でデータを見てください。付け加えれば,これはROTというアプリの利用実態に絡んだ数値ですから,他のタイプのアプリだとどうなるのかは分かりません。

 グラフを見ると,月末近くにグンと収益が上がって下がる部分があります。この理由は分かりません。いろいろ背景理由を考えることはできそうですが,まだ素人の私の想像を書くのは控えることにします。また,AdMobに問い合わせるなどはご遠慮ください。

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 さて,数字はウソをつきませんので2月の収益について記せば「92.37米ドル」となります。

 これは,別の教育関係の活動の資金として使わせていただくことにします。iPhoneあしながプロジェクトという活動ですが,iPadが登場してきましたので,それも含めた教育活動に発展させようと考えています。

 ROT自体は,バス時刻表などを手入力できて管理できるアプリとしてご好評いただいています。開発練習がてらにつくったという位置づけでしたので,意外な反響に驚いていますが,生んだ以上はある程度まで育てていきたいと思います。またどうぞよろしくお願いします。

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 アプリ内広告の是非や捉え方は様々ですが,私自身はもっと真正面から相対して,勉強したり活用していくことが大事ではないかと考えています。私たちの身の回りは広告モデルによって成り立っているものがたくさんあるにも関わらず,そのようなお金の廻り方に対しては案外と無頓着です。そのため捉え方も「儲ける儲けない」という次元にだけ陥りやすくはないでしょうか。

 今回,あえてデータをご紹介したのは,そのような関心を入口にしつつも,もう少し私たちの生活や社会活動を支えつつある仕組みについて一緒に勉強できたらと思ったからです(『フリー』に関する議論も無関係ではないでしょう)。もちろん,儲けにしか関心のない人々がいることは承知していますけどね^_^;。

 とにかくアプリ内広告市場は,これからどんどん広がっていきますので,もっとよく知っていきたいと思います。

 アプリ内広告の収益に関して理解するのは,なかなか難しいです。  最近になってGoogleのAdSenseのヘルプにある「収益額」の項目に気づいて,少しそれぞれの意味が分かってきましたが,たとえば単価の変動みたいなものが実際にはどんな根拠や計算で行なわれるのか,正直わかりません。  日本のTG Adは広告のインプレッション(表示)単価で0.5円という分かりやすい収益額だとされていますが,TG Adの穴埋めではない実広告が表示される頻度が少ないという経験談もあり,収益予測が個人ではなかなか見えないのが現実のようです。  結局,広告主側からすれば,アプリ内広告でも広告枠としての魅力や価値があるかどうかが重要なので,それをリクエスト数やクリック割合などで計算しながら,インプレッション数や変動単価を調節しているという感じのようです。

--  まだ試してませんが,さらに最近では複数の(AdMobのような)モバイル広告システムを束ねて,その都度選択しながら表示するシステムもあります。AdWhirlとMobclixといったものだそうです。  こうしたシステムを利用することで,特定の広告システムでインプレッションが返ってこなくても,他の広告システムに自動で切り替えてインプレッションを得るということが可能になるようです。

 収益を最大化するという謳い文句ですが,どちらにしても世界を相手にする場合のお話。日本国内に限ると,まだまだアプリ内広告自体への出稿量が十分でないという課題があるようです。

 この辺,GoogleのAdSenseが本格的に乗り出してくれば,また事情が変わりますので要注目です。

 時刻表管理アプリ「Ride on Time」をリリースして数日経っています。無料配布と微々たる開発費回収などを目指して,アプリ内広告を導入したアプリとなっています。

 今回はAdMobを採用していますが,AdMobへの登録も簡単なら,広告を表示する機能の組み込みも模範コードを真似してアレンジするだけなので,導入は大変簡単でした。

 さて,導入効果はあるのか。

 収益額等の結果は,公開して日が浅いため参考になる数値を示すことが出来ませんが,広告枠の表示回数や実際の広告表示(インプレッション)数,そしてクリック数などがリアルタイムで確認できます。アプリのダウンロード数とは別個に,実際の利用頻度を反映する情報が得られる効果は大きいです。

 ちなみに広告表示依頼があった地域は,アジア Asia, ヨーロッパ Europe, 北アメリカ North America, オセアニア Oceania. 中東 Middle East, 南アメリカ South America といった感じ。現地の方なのか,はたまた現地在住の日本の方なのかまでは分かりませんが,遠い地で自分の作ったアプリが起動されていると分かると嬉しいものです。

 ちなみに収益に関する感触は,本当に微々たるものになりそう...。最初の30万円は活動費に...なんてのはこの手のアプリでは高望みでした。恐縮です。

 とにかく,App Storeのダウンロード数だけでなく,アプリ内広告の反応を加味しながら,世界中に散らばった自分のアプリの動向を追えるというのは,新鮮な体験です。

 現在開発中のアプリの進捗は7割程度といったところ。そろそろ,どんな形でアプリを公開すべきかイメージしながら作業を詰めていく必要が出てきました。

 判断すべき大きな問題は「無料」か「有料」か...。

 App Storeが存在しているおかげで,登録の手間はかかりますが,個人が開発したアプリを有料販売することも可能な状況になっています。しかも,全世界に向けて販売することも出来,そのこと自体が快挙といってよいでしょう。

 そうしたアプリ販売という魅力的な取り組みに挑戦したくなるのは開発者なら誰しも抱く正直な気持ち。大なり小なり労力を割いてアプリ開発したわけですから,その対価が得られればと思わないではありません。

 しかし,有料アプリとして「売る」ことと,「売れる」こととはまったく別。

 アプリとしての完成度や魅力が乏しければ,有料アプリとして買われないばかりか,無料アプリだとしても手厳しい評価をつけられるのがiTunesのApp Storeです。

 もちろん,それ以前にアプリの存在自体を知らしめる広報も必要であり,それが上手くいかなければ,10万もあるアプリの大海の中に沈んでしまう運命かも知れません。


 とにかく,アプリ開発者としては「広く使って欲しい」という願いと「できれば対価が欲しい」という願いを抱えるがために,無料で公開し広く使ってもらう道を選ぶか,有料アプリとして対価をいただけるように努力する荒波へ漕ぎ出すのか,という選択を迫られるのです。

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 今回,私が開発しているものは,アプリ開発の学習を兼ねてつくっているアプリなので,もうちょっと別の道を模索してみることにしました。

 まず,先般App Storeの方針が変わり可能となった「無料ソフトのアプリ内課金システム」。

 このシステムを導入すれば,無料ソフトとして配布しながらも,試用期間経過後の継続使用に対して課金を促すことが出来るのです。支払いがなければ,試用期間終了とともにアプリは使用できなくなります。

 つまり,実際に使ってもらった結果として評価されれば対価をいただくことが出来るわけです。これはとても納得のいくシステムではないでしょうか。開発者にとってもアプリに触れてもらいやすく,かつ評価されれば対価を正々堂々といただくことが出来ます。

 ただし,試用期間が終わって評価されず購入されなければ,使ってもらえなくなるのは少し残念であること。それから「アプリ内課金システム」に関する技術的な知識を習得して,アプリに試用期間設定の機能と課金のための機能を実装しなければならないという手間。この2点がネックです。

 開発の学習の観点からいけば魅力的な挑戦ですが,ちょっと今回はハードルが高いです。

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 そこで,もう一つの道。「アプリ内広告」の導入を検討してみることにします。

 アプリ内広告とは,文字通り,使用中のアプリケーション内の一部分に広告が表示されるもの。この広告表示に対していくらかの広告掲載料が発生するので,それをアプリの対価としていただくという考え方です。雑誌や新聞,Webと同じですね。

 iPhoneアプリ向けの広告は,全体の規模としてはまだまだ小さいようですが,アプリ利用率の高いiPhoneアプリは,広告媒体として注目を集めているようです。

 今回,これを導入することで,ある程度の金銭的な道筋を確保しつつ(といってもかなり微々たるもので,アプリがヒットしなければ収入はゼロに近いでしょう),無料アプリとして配布する道に挑戦してみることにしました。

 アプリに広告を表示するという機能の実装ならば,比較的作業も容易に思えたからです。

 
 いろんな会社がiPhoneアプリ内広告を手がけていますが,今回は,先日Googleに買われたことでも話題の会社AdMobのサービスを利用してみることにしました。当のGoogleもAdSenseのiPhone版を開発中みたいなので,公開時にはGoogleに乗り換えることもあり得ますが,場合によってはAdMobにAdSenseが(あるいはその逆で)統合される可能性もあるかも知れませんので,その辺の期待も込めて選択しました。

AdMob アプリケーション開発者向け
http://jp.admob.com/appdevs

 AdMobに登録し,次にiPhoneアプリ開発者として登録すると,AdMob SDKという広告表示のためのライブラリと,個別コードを発行してくれます。ちなみに登録の際にはPayPalのアカウントがあれば,それを利用して金銭のやりとりが出来ます。米国の納税者番号も用意しておきましょう。


 アプリへの組み込みはUIViewクラスを画面表示する要領で実現します。実際には,組み込みのサンプルアプリが用意されていますので,それを参考にコードを真似ればよいだけです。あとは,表示にアニメーションなどの工夫を加えて完成。

 どんな広告が表示されるかは分かりません。ただし,キーワードやジャンル,言語などを基準としてフィルタをかけることは出来ます。自分のアプリとは関係ないジャンルや出て欲しくないキーワードなどを設定すれば,それ以外でいろんな広告が出てくるというわけです。

 ただ,正直なところ,日本語による広告出稿量は少なそうです。この辺は,Googleによる買収が良い効果を発揮してくれることを願います。

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 というわけで,広告が煩わしいという方には少し申し訳ないですが,アプリ内広告付きのアプリとして配信してみることから始めようと思います。

 また後日,具体的な導入方法を書ければ...。