2012年11月16日に北海道石狩市立紅南小学校で公開授業と研究会が行なわれ、パネルディスカッションへの登壇を依頼されたこともあり参加してきました。
カテゴリー: 活動記録
[FS三重] 20121113 三重県松阪市立三雲中学校公開研究会
2012年11月13日に松阪市立三雲中学校にて,フューチャースクール推進事業・学びのイノベーション事業公開研究会(中間発表会)が行なわれたので参加してきました。
中学校のフューチャースクール推進事業実証校は8校ですが,小学校とは違い,それぞれが独自の環境を構築して事業に臨んでいます。そのうち2校がiPadを学習者用端末として導入しています。三雲中学校はそのうちの一校です(もう一つは岡山県新見市立哲西中学校です)。
小学校FSと違い、中学校FSは一年ずれてスタートしたこともあり、私たちがイメージしているタブレット端末を利用している学校もあるのです。ちなみに三雲中と哲西中はそれぞれiPad2を導入しています。
開会式では,当日の公開授業の内容を紹介するスライドで,担当する先生達のユーモラスな意気込み写真が映し出され、大変ながらも楽しんで取り組んでいる空気が伝わってきました。授業の方も生徒達との日頃の関係づくりが出来ているおかげもあってか,特に進行に不安な授業もなく,無理のないICT活用でしっかりと進められていたのが印象的です。
特に,iPadだけでなく,紙のワークシートやミニホワイトボード,ポストイットなどのアナログ(?)学習ツールも積極的に組み合わせて使われており、(突っ込まれることを予想してか)研究会でもそのような取り合わせにした理由を発表されて,しっかり準備した様子が窺われました。
ちなみに,三雲中学校のアドバイザーは,奈良教育大学の小柳先生と金城学院大学の長谷川先生というお二方。安易なICT機器活用に陥るような指導をしているわけなど,あり得ない布陣です。大変勉強になりました。
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iPadを導入して実践しているのは三雲中学校と哲西中学校ですが,どちらの学校でも授業支援システム「BeeDance」をもとにしたシステムが導入されています。
小学校が十校十色であるように,この2つの中学校も同じiPadを導入していても活用の様子は異なっています。たとえば哲西中学校はDropboxとPDFアノテーションアプリを使い倒すような活用方法ですが、三雲中学校では授業支援システムを積極的に活用しています。
アプリ探しはどちらも大変そうで、三雲中学校ではアプリに出会う苦労に触れていたのが印象的です。こうした点は,ICT支援員さんの活躍が欠かせない部分かも知れません。
こうした2校の取組みを踏まえて,iPadの教育利用について私なりの見解を積み上げているところですが,端的にiPadは「不易流行」の流行部分を担うことはできても,不易部分を支える端末にはなり得ないだろうという見解に至っています。
フューチャースクール推進事業の成果の一部として、iPad(iOS)プラットフォームに対して提言すべきことがあるとすれば,「iPad Classic」的なアプローチの製品とサービスの構築を模索すべきであるということです。
それについては,機会を改めて論じたいと思います。
[FS東京] 20121110 東京都葛飾区立本田小学校公開授業
11月10日に東京のFS実証校である本田小学校で公開授業が開催されたので参加しました。
フューチャースクール推進事業は当初、小学校10校でスタートし、翌年に中学校8校、特別支援学校2校で始まりました。
実証校は全国に散らばっていますが、たとえば、在京のマスコミや有識者が手軽に視察したいとなると、当然のことながら一番近い学校を取材したいということになります。
その一番の候補になるのが、葛飾区にある本田小学校です。本田小学校は他の学校の分も代わりに代表になって視察を受け入れてくれており、関係者の私たちからすれば、そのご苦労や心労など慮らずにはいられません。(ちなみに、西では広島県にある藤の木小学校だとか、佐賀県の西与賀小学校がよく取り上げられます)
しかし一方で、フューチャースクール実証校の印象を特定の小学校だけを視察して断定されてしまうのではないかと懸念する気持ちもあり、代表になってくれる小学校に対しては複雑な思いもなくはないのです。実証校は十校十色。そのことを視察したり紹介したりする人には肝に銘じて欲しいと思う次第です。
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この日の本田小学校は午前中の三時間を使って授業公開をしました。当日は保護者の授業参観の日でもあったため、多くのクラスが公開モードでした。
本田小学校では、単にIWBを使っているだけではICT活用とは呼ばず、タブレットPCを使って初めてICT活用をしていると考える方針です。
ですので、フューチャースクールとしての公開授業では必ずタブレットPCを活用しているのですが、その他の授業においてもIWBは普段使いしていましたし、すっかり機器が学校の日常に根付いている様子を見ることができます。これは他の多くの実証校でも同様です。
今回はタブレット上でのネット調べ活動や学習まとめや説明書づくりといった作業ももちろんありましたし、コマ撮りアニメの制作,ディベートの論点整理などにも活用していました。タブレットPCを普段遣いしている雰囲気がよく伝わってくる風景でした。
子ども達の文字入力の方法についてはいろいろ議論が展開されていますが、本田小学校では,低学年の児童は手書き文字をそのまま書き込むことや中学年に向けて手書き文字入力機能を使う場面も見えて、高学年はキーボード入力していくといった様子が見えました。
当日は,6年生の皆さんが体育館で朗読劇を披露しており,体育館までの階段に置かれたタブレットPCが案内表示をしていました。こういう風に利用しているのも,タブレットPCが身近な学用品に近づいている一例なのかなと感じました。
[FS石川] 20121101 内灘町立大根布小学校への突然訪問
フューチャースクール推進事業の実証校を訪ね歩いています。小学校10校の公開授業に参加するなどして,実際の学校の様子を見せていただいているわけです。
教育の情報化の歴史的変遷から見ても,この事業は大掛かりな取組みですから,そのタイミングに居合わせた研究者として視察の機会を逃すわけにはいきません。
来年再来年になれば,見たくても見られないということもあり,学校を巡っています。
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石川県内灘町立大根布小学校を訪問しました。本来であれば公開授業の時にお邪魔するのが礼儀ですが,自分が担当している徳島県の実証校と日程が重なり行けなかったので,別の出張で金沢を訪れた機会に表敬訪問した次第です。
ところが,訪問した当日は「自由参観ウィーク」期間中。学校が開かれていた日であるのは良かったのですが,それゆえ先生方は慌ただしく動かれていた日でした。
にも関わらず,教頭先生が校内をご案内くださったり,校長先生ともご挨拶させていただくことができ,お忙しい中で丁寧にご対応くださいました。本当に感謝です。
見て回った教室のIWBは,いつでもすぐに使えるように電源ONにし,各教室様々な画面が表示されていました。日常的な利用を促す工夫です。
短い時間ながら,教頭先生からは学校の取組みや今後についてお話しいただきました。この学校でもICT支援員さんが大活躍中とのこと。当日,支援員さんとはご都合でお会いできませんでしたが,後日,別の場所で支援員さんの取組みを聞くことができました。
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というわけで,これで小学校のフューチャースクール実証校10校全部にお邪魔したことになりました。
最初の方で回った学校などは,その後も実践が進化しているでしょうから,10校見たといってもそれぞれの実態を深く理解しているわけではありません。
そのことも十分留意しながら,今後も訪問は続けつつ,実証校の様子を踏まえた情報発信をしていけたらと考えています。