夏の集中講義

毎夏は愛知県で「カリキュラム論」の集中講義を担当させてもらっている。

免許法(教職課程コアカリキュラム)での位置付けとしては「教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。)」に相当する科目になる。

皆さんもそうかも知れないが、学生達もほとんどが最初は「カリキュラム論って何?」状態だ。

カリキュラム・マネジメントも、文部科学省的な説明だと「「社会に開かれた教育課程」の理念の実現に向けて、学校教育に関わる様々な取組を、教育課程を中心に据えながら、組織的かつ計画的に実施し、教育活動の質の向上につなげていくこと」とされているけれども、マジックワード的な扱われ方をされているのはよく知られたことである。

というわけで、今年は「カリキュラム論は総合格闘技みたいなもの」という説明に落ち着いて、ここまで学んできた学校教育に関わる知識を総動員して授業づくりをしていくっていう恒例の展開に相成った。

コロナ禍は完全な遠隔講義のときもあった。昨年から対面と配信の両対応。

Webカメラとマイクを用意してノートパソコンからYouTube限定配信を行なった。

学習指導案と評価規準表の作成を主課題として、その作業に必要な知見を縦横無尽に振り返っていく4日間の集中講義である。

今年は生成AIの話題も追加された形だが、そうでなくても盛りだくさんな内容をジェットコースターのごとく駆け抜けていった。さすがに4日目になると受講生達にも疲労が見えるが、今年もみんなで走りきった。

今年の受講生は元気でユニークな人達も多かった。いくつか続く集中講義を楽しく過ごすためか、隣りの教室に食材や調理器具を持ち込んで仲間内で料理が振る舞われたり、期間中にカラオケを徹夜で興じて講義に出席する強者もいた。最終日には私も鍋をご馳走になった。初めてのことだ。

とにかく、今年も夏の集中講義が終わった。来年はどうなるかな。