毎年,椙山女学園大学で集中講義を担当しています。
教職課程科目の一つである「カリキュラム論」です。私はカリキュラム分野が第一の研究領域なので,このような授業も担当しています(ちなみに第二研究領域が教育情報化分野です)。
カリキュラム論は概説を担当するような科目なので,この国の教育課程である学習指導要領から学校の授業づくりへといたる全体的な流れを概観していくことが目標の一つです。
建前部分はもちろんですが,学校現場が実際的にどう動いているのかについても,納得できるように紹介していくのも私の仕事です。
受講生は,教育とは異なる専門分野を学ぶ複数の学部から構成されています。興味関心の全く異なる受講生を相手に,カリキュラムの世界を披露しなければなりません。
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そういうときは「やってみる」のが一番。
集中講義では「評価規準表(評価指標)」と「授業指導案」を自分で作る課題を作業します。自分で作ってみて初めて分かる参考資料の有り難み…というやつです。
最初は評価規準や評価基準を作るのは難しい,難しいと言っていた受講生たちも,続けてやっていくと楽しさや興味が生まれてくるから不思議。ハード・ファンを実体験しているようでした。
家庭科やら食育やら保健体育やら社会科やらのバラエティに富む評価指標や指導案の作成にアドバイスするのは,なかなかの綱渡りですが,一人ひとりに声を掛けて相談すると,本人が考えを整理して次へのステップを見つけてくれるので助かっています。
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今年は私がしゃべる時間を減らして,作業の時間を増やしてしまったので,担当者的には手抜きですが,受講生的には自分で考え学ぶ機会が増えたのでプラスになったようです。
私もっと楽していいんだ…と思った集中講義でした。^_^