昨年度2人の卒業生を送り出した当研究室に,今年度は4人の3年生が所属してくれています。
専門ゼミナール自体の授業枠が確保されているのは後期からですが,いまは互いの授業空き時間が合うときに集まっている感じです。少しずつ卒業研究に向けて何をやりたいか考えてもらっています。
後期は『作ることで学ぶ』を講読しようと考えています。
ボランティアや実習といった活動に重きを置きがちな昨今のため,文献を読む行為自体を持ち込むことが時間的にも学生のモチベーション的にも難しくなっています。その中で押し付けてでも読んでもらうことに躊躇いのない文献があるとしたら何か。
いろいろ考えて『作ることで学ぶ』が一番バランスが良いかなと考えました。これからの時代の古典になる本といってもよいと思います。
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資格取得を目標にしている学生たちばかりということもありますが,学生たちは授業が5時間目まであって,大学が終れば部活やサークル,アルバイトに出向くといった様子で,行動スケジュールがタイト。4人のゼミ生が集合する時間を調整するのも苦労します。
誰かが誰かを取っ換え引っ換えしながら断続的に捉え続けて,身動きできなくなっているような気がするのは,私がのろまな社会人だからでしょうか。もっといい意味で放ったらかしておいた方が良いように思うのですが,私たちの一挙手一投足をデータに変えて仕事やビジネスの材料にする世の中では,お許しが出ないようです。
ルーチンに搦め捕られている学生たちの知的好奇心を発掘する作業は年々難しくなっているのですが,そういうこちらも年々身動きが取れなくなる中で,どうすれば面白いことができるのか模索する日々です。