徳島県上勝町の小中学校への出前授業が本格的にスタートしました。(参考リンク:徳島県商工労働部企業支援課「平成24年度 デジタルコンテンツ出前講座実施事業の支援校決定について」)
ご縁があってiPadを活用したデジタルコンテンツ作成の授業を担当することになって、昨日今日と小中学校にお邪魔して児童生徒の前に立つことになりました。テーマは次のとおりです。
中学校「iPadを利用した映像の撮影や編集、CMやポスターの制作について」
小学校「iPadを利用したポスターや学級新聞の制作について」
上勝町の小中学校には,それぞれ初代iPadが10台,iPad2が小学校に1台,中学校に3台という機器構成。電子黒板や液晶プロジェクタは数台という感じの設備です。
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本格的にスタートする前に、夏休み前から学校にはお邪魔して,先生たちにiPadの使い方講習もしました。慣れてない先生もいましたし、異動もあってゼロからのスタート。
私も突然お邪魔する環境で何ができるのかといったところで悩んだりしましたが、改めてiPadの教育利用について整理していく中で,できそうなこともいろいろあることが分かってきました。幸い,有料アプリの購入を認めてくれるという教育委員会の寛大さもあって,準備に大きな苦労はありませんでした。
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26日に中学校を訪れてやったことは,デジタル写真のiPad上での扱いでした。
作品づくりをするために写真が不可欠のことは多いですが、初代iPadで写真を扱うのにはどうしたらよいのでしょうか。
まずiPad自体が,写真をどこに保存しているのかを紹介しました。標準アプリ「写真」です。意外とこのアプリ(?)は奥が深くて、写真や動画のしまわれ方をしっかりイメージしないと難しいのです。
その奥深さの象徴が写真アプリ画面の上にある「タブ」です。条件によって「写真」「アルバム」と2つしかない場合もあれば、「写真」「フォトストリーム」「アルバム」「イベント」「撮影地」などと増えたりもします。
まずiPadの中に保管されている写真をバラバラに閲覧する「写真」とそれをまとめて整理する「アルバム」があることを紹介しました。アルバムは自分で作ることもできます。
そしてどうやって写真を取り込むのか…。
iPad2にはカメラが付いていますから,カメラアプリを使って撮影すれば自動的に写真アプリに保管されますが、初代iPadは残念ながらカメラがありません。
そこでコンパクトデジタルカメラと組み合わせるという方法をとることにしました。幸いデジカメは活動に十分な数が用意されていました(規模が小さい学校なので台数はそんなに必要ない)ので,デジカメで撮影した写真や動画をメモリカード経由で転送する方法を紹介したというわけです。これならアダプタを用意するだけでOK。
メモリカードを初代iPadに繋げれば,写真の取り込み機能が自動的に動き始めますので、実際に目の前で撮影した写真を取り込んでもらいました。
それが分かったら,さぁ実習!
まだ中学校のことを知らない私に向けて,学校のことを伝えるための4コマ作品を写真で作ってくださいという課題を出しました。
デジカメとiPad2を持ち出して,学校中に散らばって素材となる写真を撮影してくれました。そして物語っぽく4つの写真を並べて,いざ発表。いま撮ったばかりの自分たちや先生の写真を使った作品はやっぱり盛り上がりますね。物語になっていなくても,無理やり物語に仕立てる強引さもウケて楽しかったです。
というわけで出前授業修了。
え?という感じですが、まぁ,こんなところから興味をかき立てないとね。次回から本格的にやっていきます。
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写真アプリに関連して,先生方からの相談。
パソコンに整理保管してある写真をiPadに転送するにはどうしたらよいか?
この要求は,デジカメの写真を取り込むより難しいのです。
一つはiTunesソフトを使って同期する方法。けれども,これは複数台に転送するには手間がかかるし、必要な写真がある毎に毎度同期するのが大変。
そこでフォトストリームを活用するという方法がもう一つ。
フォトストリーム機能を使えば,同じApple IDで使用している場合に限って,パソコンとiPad同士でフォトストリーム内の写真を共有できます。お互いが新たに保管した写真をネット経由で自動的に共有できるので手間がない。
しかしこの方法は,フォトストリームという大きなフォルダにとにかく放り込んで共有するという感じなので、順番だとかフォルダごとの整理とかができない。しかもフォトストリームは1000枚(あるいは30日間)までの制限付きなので,溢れると古いものから消えていくのです。
というわけで,すでに撮影してある写真を手間無く共有するって大変だなぁといった感じだったのですが、iOS6になってから新しく「共有フォトストリーム」というものが登場しました。
これは何でもかんでも放り込むフォルダだった「フォトストリーム(自分のフォトストリーム)」と違って,目的別のフォトストリームを自分で作れるというものです。
一般的には自分の写真をWebで公開する機能として宣伝されたり受け止められましたが、外部公開する機能だけでなく、公開しないで自分だけでいくつもフォトストリームがつくれちゃうという機能でもあるのです。
たとえば,中学校なら「1年生フォトストリーム」「2年生フォトストリーム」「3年生フォトストリーム」という3つのフォトストリームをつくっておくと、希望するフォトストリームに写真を選択的に流す(保管する)ことができるのです。
他にも教科別フォトストリームとか,班別フォトストリームとか,そういうふうに分けておくと,実際に使う時に写真が見つけやすいというわけです。
しかも,フォトストリームはネットワーク経由で自動的に同期されますから、わざわざにiPadをパソコンに接続して作業する手間がいりません。パソコン上に整理保管された過去の写真から必要に応じて共有フォトストリームにコピーをしてあげれば,すぐに各iPadに届くというわけです。
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共有フォトストリームは,学校でiPadを使う場合には,かなり有用な機能ですが、残念ながらサポートしているのはiOS6から…。iOS5.1.1までしか対応しない初代iPadの場合は従来のフォトストリームのみです。
そして,まだ調べ足りず不明なのですが、共有フォトストリームにも制限があるのではないかということです。もしかしたら従来のフォトストリームの1000枚制限の中に含まれるかも知れませんし、あるいは別の制限ルールがあるかも知れません。
というわけで,長期に保管する場所として共有ストリームを使うことは難しそうなのですが、その点が不明なことを除けば,とても重宝する機能です。
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そんなこんなで,授業が終わった後も中学校にあるWindowsパソコンとiPadの接続について,あれこれお手伝いしてから、帰路につきました。次回は,修学旅行などの行事が挟まって,少し先になりそうです。