フューチャースクール推進事業における2つの特別支援の実証校は富山県と京都府にあります。今回は、京都市立桃陽総合支援学校の公開授業に参加してきました。
桃陽総合支援学校には、本校と5つの分教室で成り立つ支援学校です。従来までは、距離的な問題から、この6つの拠点が一つの学校として動く機会はほとんどなかったそうです。そうした環境条件にICT機器とネットワークがもたらされました。
この6つの拠点をネットワークで結ぶことで、共に学習し、学校生活を共有する機会をもつことができるようになったといいます。異なる場所にいる先生と児童生徒達が映像や文字などで活動を共にする。もちろん全ての時間がそうなるわけではありませんが、これまで限りなくゼロだったことを考えれば、ようやくこの学校の6つの拠点に一つの学校として共同意識が芽生えたことは素晴らしい変化ではないかと思います。
こうしたICT機器環境を病院内の分教室に構築することだけでも大きな障壁が待ちかまえていそうですが、京都市や教育委員会の強力なバックアップと病院側の理解、そして環境構築にかかわる業者の丁寧な仕事によって、分教室にも無線LAN環境を構築できたのは注目すべきことです。
さらに、遠隔の授業や活動のためのシステム開発にも果敢に挑戦されており、その成果が期待されています。
今後は、そのような環境における指導のあり方や学習のあり方などについて研究が一層進むことが期待されています。