授業が始まって一週間が過ぎ,担当する授業も一通りガイダンスを終えたことになります。そして,Edmodoへの学生登録も完了しました。
Edmodoは教育用SNSという分類をされたり、教育版のFacebookだとたとえられたりします。何年か前には教室向けのTwitterだと紹介されました。
しかし,mixiやFacebook,Twitterと異なるのは,先生アカウントと児童生徒アカウントは対等ではなく、また児童生徒アカウント同士はフォローし合うとか友達になるといった複雑な関係を紡ぐようには設計されていないことです。
つまり,会員制掲示板を管理する管理者と掲示板利用する会員という前時代的なシステムにSNS風の要素を付け足したに過ぎません。
学校内に掲示板システムを立ち上げていた事例は過去にもあったでしょうし、教室にあるパソコンの上に学級日誌的に記録を残して交流するソフトもありました。
Edmodoは,インターネット・SNS時代におけるそれらの進化版と考えられます。
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ならば,Facebookを活用した方が本当に意味でソーシャルメディアを活用することになるのではないか。その方が,世間一般とのコネクションも得やすいわけですから,学習活動に広がりが得られるのではないか。
そのように考える向きもあるかも知れません。
教師の統制の中でお膳立てされたICT活用を実践しても,それはお仕着せであって,普段から児童生徒に端末を持たせて文具的に利活用させなければ,本質は学べないとかいう理想論からすれば、SNSの真似っこEdmodoよりも本格的なSNSであるFacebookを活用させるべきという主張も聞こえてきそうです。
もちろん本物を触れていくことには意義がありますが、最初からそうでなければならないということは必ずしもいえないのが現実です。そもそも段階によって目標が異なるのですから、目標に沿うかたちで道具立てや利活用方法を整えることは教育的営為の重要な使命なのです。
今回,どちらかといえば週一回の講義とその周辺の学習活動をフォローすることがシステムの導入目的でしたから、外部との接続可能性を抑えたかった面があります。(もしこれが毎日顔を合わせるゼミ生や児童生徒ならば前提が違うことになります。)
こうした目的にはEdmodoは大変使いやすいシステムです。
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ようやく学生たちの登録が済み、これから授業過程で活用していくつもりです。様々な機能を使いこなすには繰り返して試してみる必要があります。
Edmodoと同じようなサービスは,韓国のClasstingもあり,こちらも急成長しています。韓国らしくさらに細かな機能を付け加えています。
日本でEdmodoに関心のある人は少なくないようですが、やはり英語に抵抗があるようで,なかなか本格利用に至らないようです。また,学習サポートSNSはいくつかサービスが出てきていようですが、授業をサポートするようなものはビジネスモデル的に旨味がないためか登場していません。
願わくは日本の会社が作ってくれるきめ細かなサービスを利用したいところですが、しばらくはEdmodoを日本語で活用することに挑戦していきたいと思います。