新しい機材が届いた。
教育をキーワードとしたインターネットラジオ配信局「elict radio」を開局準備中である。
動画配信の試みは珍しくなくなったけれども,あらためて音声配信の試みからメディアの取り組みを始めてみようというのが今回のプロジェクトである。
昨今は,プロのラジオ放送局もインターネット技術を利用した同時配信サービスに取り組んでいるし,アマチュアの中にも配信やポッドキャストという録音番組の発信に取り組んでいる人々がいて,ある意味では大変メジャーなメディアとなっている。
しかし,教育というキーワードで考えると,視覚情報の強力さから動画教材の発信は盛んだけれども,音声だけの情報発信に関しては外国語学習を扱ったポッドキャストが目立つくらいで,それ以外の挑戦の幅が狭いように思える。
そういう状況認識といろんな要素と刺激が組み合わさって,みんなが寄り集まって発信したり受信したりするインターネットラジオ配信局を作ろうと思い立った。それがelict radio(エリクト・ラジオ)である。
—
elict radioは,インターネットラジオ配信プラットフォームサービス「Mixlr」を利用する。
動画配信するためのYouTubeや,かつてのUstreamといったサービスにあたるものである。こうしたサービスに配信したいコンテンツ(番組など)を送信して,それをネット全体に届けてもらうわけである。
コンテンツを送信するためには,専用アプリ(ソフト)を使う。
スマートフォン用とパソコン用の2種類があり,スマートフォン用を使えば出先から手軽に音声を送信してMixlrで配信ができる。elict radioも機動力を生かしたライブ配信とかを挑戦したいと考えている。
日頃は,ポッドキャストの音声データ(コンテンツ)を預かって,それをパソコンからMixlrに送信する。
そうしたコンテンツ送出するための専用パソコンを準備することとなり,その機材が届いた。
Mac miniというパソコンである。ご存知の方は,コンテンツ送出用のパソコンとしては過剰な性能ではないかと思われるかも知れないが,逆に言えば,サーバー性能で足を引っ張られることはないという安心感が得られる。少なくとも5年間は専用サーバーとして働いてもらうので,初期投資としては妥当である。
—
システム構築ノウハウは,elict radioのサイトで公開していくつもりだが,いまのところ利用しているアプリケーションやOS機能を羅列しておきたい。
- Mixlr(コンテンツ送信)
- iTunes(コンテンツ再生)
- Automator(macOS自動化)
- Loopback(オーディオルーティング,仮想デバイス)
- Audio Hijack(オーディオ加工)
- Skype(遠隔音声受信)
現時点では上のアプリケーションたちを導入して自動配信システムを構築している。
コンテンツ作成には,音声録音や編集のできるアプリを用意して作業する必要がある。この辺はスマートフォンで手軽にする方法もあれば,スタジオレベルの機材を準備してパソコンの専用ソフトで編集する方法もある。ポッドキャストの制作ノウハウは,ネット上にもいろいろ公開されているのでいずれはそれらをご紹介できればと思う。
—
セッティングは成功し,現在は毎日試験配信を行なっている。
皆さんに参加を呼びかけるための「見本システム」の準備は整った。ここからは協力者やリスナーを集めるための活動を徐々に始めていく。
教育をキーワードにしたインターネットラジオ配信局であるから,教育や学習に緩やかに関係したコンテンツはもちろん,学校の放送部やクラブといった児童生徒さん達の音声作品や番組も持ち寄っていただき,音声を介した交流地点になれたらと思う。