成長戦略とIT戦略

 成長戦略「日本再興戦略 -JAPAN is BACK-」とIT戦略「世界最先端IT国家創造宣言」がともに2013年6月14日付で閣議決定されました。

 成長戦略である以上、当たり前のことですが、教育については「人材力強化」という観点から位置づけられています。

 日本における国家の成長とは、端的に経済成長のことであり、つまり人材とは金稼げる人ということです。  そのための教育として、英語教育もするし、プログラミング教育もする、グローバル化対応教育のためになら片隅に追いやっていた国際バカロレアも持ち出すというわけです。

 成長戦略内のアクションプランの中には教育に関わることがあれこれ書かれていますが、私自身が関心持っている部分はこちら。

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○ITを活用した21世紀型スキルの修得
・2010年代中に1人1台の情報端末による教育の本格展開に向けた方策を整理し、推進するとともに、デジタル教材の開発や教員の指導力の向上に関する取組を進め、双方向型の教育やグローバルな遠隔教育など、新しい学びへの授業革新を推進する。また、来年度中に産学官連携による実践的IT人材を継続的に育成するための仕組みを構築し、義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する。

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 なるほど「1人1台の情報端末」とか書いてあります。

 私がアルバイトして少し関わっているのは、「教員の指導力の向上に関する取組を進め」というところ。指導力向上を支援することが、結果的には児童生徒の学びの充実に繋がるわけで、世間の人々もこの部分が一番大事と思ってくれていると思います。

 デジタル教材の開発云々も、それはそれで大事ですが、機器の供給は、指導上の需要があってこそのものですから、着実な準備はするとしても慌てる必要はないかなと思っています。まあ、業界的には標準化や法対応をしなければならないので、のんびりとしてられないのだとは思いますが。

 IT戦略の方には、もう少し詳しい取り組みが書いてあります。

 また、現在検討中の「世界最先端IT国家創造宣言 工程表(案)」には、人材育成について短期、中期、長期の計画が示されています。

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①教育環境自体のIТ化

【目標(マイルストーン含む)】
・学校の高速ブロードバンド接続、1人1台の情報端末配備、電子黒板、無線LAN環境整備、デジタル教科書教材の活用等、初等教育段階から教育環境自体のIT化を進める。
・教える側の教師のIT活用指導モデルの構築やIТ活用指導カの向上を図るため、指導案や教材など教師が活用可能なデータベースの構築等を行う。
・2010年代中には、すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で教育環境のIT化を実現するとともに、学校と家庭がシームレスでつながる教育学習環境を構築する。

【短期(2013年度〜2015年度)】

○IT利活用に関する実証研究の実施 ・教育分野におけるIT化の全国的な昔及展開に向けて、フューチャースクール推進事業を行いIT環境の構築運用の技術的要件やノウハウを整理するとともに、学びのイノベーション事業を実施し、IT環境を活用した教育の効果や指導方法やコンテンツ開発等を行う。【総務省、文部科学省】 ・2014年度以降、フューチャースクール推進事業及び学びのイノベーション事業の成果も踏まえつつ、1人1台の情報端末による教育の全国的な昔及展開に向けた方策を整理し、推進するとともに、教育ITシステムの標準化を実施する。【総務省、文部科学省】

○教育環境のIT化(最適な教育ITシステムの確立) ・学校のIT環境の整備(超高速ブロードバンド接続、情報端末配備、電子黒板、無線LАN環境など)を行う。【総務省、文部科学省】 ・2014年度末までに、「デジタル教科書教材」の位置づけ、制度に関する課題整理を行い、2015年度から「デジタル教科書教材」の導入に向けた検討を実施する。【文部科学省】 ・子どもや教員が利用しやすいデジタル教科書教材の開発及び標準化を実施する。【総務省、文部科学省】 ・2015年度末までに、クラウドを活用した学校家庭をシームレスでつなげる教育学習環境を構築、確立する。【総務省】

○ІТ利活用による教員の指導カの向上 ・教員のIT指導能カの整理、評価方法の検討を行い、2015年度から全ての教員がITを活用できる指導方法を構築する。【文部科学省】 ・指導案教材データベース構築に向けた検討を行い、2015年度から指導案教材データベースを設計開発し、運用を開始する。【総務省、文部科学省】 【中期(2016年度〜2018年度)】

○ІТ利活用に関する実証研究の実施 ・2014年度以降、フューチャースクール推進事業及び学びのイノベーション事業の成果も踏まえつつ、1人1台の情報端末による教育の全国的な昔及展開に向けた方策を整理し、推進するとともに、教育ITシステムの標準化を実施する。【総務省、文部科学省】

○教育環境のIT化(最適な教育ITシステムの確立) ・学校のIT環境の整備(超高速ブロードバンド接続、情報端末配備、電子黒板、無線LAN環境など)を行う。【総務省、文部科学省】 ・「デジタル教科書教材」の導入に向けた検討を行うとともに、「デジタル教科書教材」の導入昔及促進に向けた環境整備を進める。【文部科学省】 ・クラウドを活用した学校家庭をシームレスでつなげる教育学習環境を構築確立する。【総務省】

○ІТ利活用による教員の指導カの向上 ・教材データベースの設計運用を行い、IT利活用による指導カの向上につなげるとともに、教員がITを活用できる環境の整備と指導方法昔及への施策を実施する。【文部科学省、総務省】 【長期(2019年度〜2021年度)】

○教育環境のІТ化(最適な教育ITシステムの確立) ・2010年代中に学校のІТ環境(超高速ブロードバンド接続、情報端末配備、電子黒板、無線LAN環境など)を整備する。【総務省、文部科学省】 ・教員がITを活用できる環境の整備と指導方法昔及への施策を実施する。【総務省、文部科学省】

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 これ以外にも「②国民全体のІТリテラシーの向上」「③国際的にも通用リードする実践的な高度IT人材の育成」が掲げられています。

 盛りだくさんな工程表がちゃんと理解を得て進行できるかどうか…慌ただしい日々がまだまだ続きそうです。