日本には「デジタル教科書」に関する組織があります。
比較的大きなものとして「デジタル教科書教材協議会」「デジタル教科書学会」があります。これらは民間あるいは学術団体です。
公的機関でデジタル教科書を主題に据えている組織はありません。一般社団法人という形であれば、コンピュータ教育推進センターや日本教育工学振興会といった組織がありますが、公的機関といえるかどうかは微妙です。
文部科学省で教育の情報化を扱っているのは、生涯学習政策局という局です。本年7月からは新しく「情報教育課」が新設されました。今のところデジタル教科書を担当しているのは、この情報教育課です。
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デジタル教科書の取り組みで知られる韓国。 私もときどき韓国のニュースで動向をチェックしていますが,この数ヶ月慌ただしくて見逃していたニュースがありました。
韓国にもようやく「デジタル教科書協会」という企業による民間団体が結成され,5月21日には設立記念フォーラムがソウルで開かれたのだとか。 デジタル教科書協会 (Digital Textbook Association: DTA) http://www.dta.or.kr 新聞記事によれば、教育とIT関連の名だたる企業23社によって1月31日に結成された団体であり,400名を集めた設立記念フォーラムは「デジタル教科書とスマート教育のエコシステム」をテーマに展開されたとのこと。
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一部のメディアの観方によると、韓国は政権交代によってスマート教育への方針が曖昧化しつつあり,業界では先行きを不安視する声が聞こえるのだとか。また学校の先生達にも抵抗する空気が残っているとのことで,ある調査では膨大な予算に比して現場からの需要が低いことも浮き彫りになっているようです。
デジタル教科書導入に関する作業が遅れていることは事実のようで,このことからデジタル教科書の導入自体が延期されるとのトバシ記事も出ていました。KERISなどは具体的な導入科目の選定に時間がかかっているという見解を示しているようですが、実際がどうなのかは、韓国とのネットワークを持っている人とか,視察に出かけている人に聞いてみないと分かりません。
いずれにしても、韓国も気を緩めると抵抗が強まってデジタル教科書への勢い削がれてしまうという懸念があるようで,デジタル教科書協会が設立されて、早々に韓国教員団体総連合会と協力関係を組もうとしたのも、そうした懸念からかも知れません。
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韓国経済も厳しい局面を迎えつつあることを考えると,やはり経済的成長や発展というのは回り回って教育にとっても無視できないものなのだと思います。