令和3年度が始まりました。
昨年度に進められたGIGAスクール構想の実現整備によって、今年度から全国の小中学校に情報端末が配布された状況となりました。一部、物資納品の遅れなどによって手にしていない学校もありますが、基本的には児童生徒数分の端末が学校に存在することになったのです。
関係者の皆さんは、ここに至るまで、またはここからしばらくは、尋常ではないご努力をなされていることと思います。まずはそのことを素直に労いたいと思います。
日本という場では、何事も一律に展開しないと気が済まないものですが、そのために概して時間がかかったりして、いつも結果が中途半端になりがでした。今回の情報端末整備の事業も、本来であれば4〜5年かける計画でしたから、また途中うやむや雲散霧消するだろうと誰もが想像していました。そこにコロナ禍でした。
人間だと誰も全面的な責任を引き受けたくはないから、薄めて延ばしてペラペラにしてしまうところを、すべてウイルス感染拡大のせいにできる混乱が引き受けていってしまいました。やればできるじゃない…というのは、この状況下には不適切な言葉ですが、日本の教育の情報化の変遷を眺めていると言いたくもなる一言です。
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年度開始にあたって、今一度、現行学習指導要領(2017年改訂)を確認することから始めましょう。
そして、中央教育審議会答申である「令和の日本型学校教育」の構築を目指してを押さえておくことが重要です。
ICT利用は、ルーチンワークをこなして定着させていくことから始まるでしょう。
たとえば児童生徒の朝のルーチンとして端末起動したら、バッテリー容量を確認する、ネットワーク接続を確認する、メールのチェックをおこなう、デスクトップやアイコンの並びを整理しておく、健康アンケートにこたえる、など定型作業を設定することです。
朝のルーチンが定着すると、その日に端末を使う授業があれば、事前準備や予習につながっていくかも知れません。あるいはそうアシストや仕掛けをつくっていくことが可能になります。