フューチャースクール推進事業における2つの特別支援の実証校は富山県と京都府にあります。今回は、京都市立桃陽総合支援学校の公開授業に参加してきました。
桃陽総合支援学校には、本校と5つの分教室で成り立つ支援学校です。従来までは、距離的な問題から、この6つの拠点が一つの学校として動く機会はほとんどなかったそうです。そうした環境条件にICT機器とネットワークがもたらされました。
この6つの拠点をネットワークで結ぶことで、共に学習し、学校生活を共有する機会をもつことができるようになったといいます。異なる場所にいる先生と児童生徒達が映像や文字などで活動を共にする。もちろん全ての時間がそうなるわけではありませんが、これまで限りなくゼロだったことを考えれば、ようやくこの学校の6つの拠点に一つの学校として共同意識が芽生えたことは素晴らしい変化ではないかと思います。
こうしたICT機器環境を病院内の分教室に構築することだけでも大きな障壁が待ちかまえていそうですが、京都市や教育委員会の強力なバックアップと病院側の理解、そして環境構築にかかわる業者の丁寧な仕事によって、分教室にも無線LAN環境を構築できたのは注目すべきことです。
さらに、遠隔の授業や活動のためのシステム開発にも果敢に挑戦されており、その成果が期待されています。
今後は、そのような環境における指導のあり方や学習のあり方などについて研究が一層進むことが期待されています。
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[FS徳島] 20130206 第4回地域協議会
総務省・フューチャースクール推進事業は2010年度から小学校で,2011年度から中学校と特別支援学校で3年間の事業としてスタートしました。
そして3年が経過しようとしています。
本日(2/6)徳島の実証校である東みよし町立足代小学校で第4回地域協議会がありました。事業に関連した催事としては最後であり「フューチャースクール実証校」としての役割を終える儀式でもありました。
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ありとあらゆる関係者が大挙して挨拶回りに訪れ慌ただしかった事業開始時に比べると,四国総合通信局と総務省と担当事業者が出席する地域協議会は静かに穏やかに進み,その落差に複雑な気持ちも生まれます。
もっとも終わりが賑やかであればいいということでもないし,当初から事業目的は,実証実践をもとに環境整備に関するガイドラインを作成することだったのですから,目的を達成すればその他は速やかに撤退するのも当然のこと。
むしろ,子ども達や学校教育への配慮として縮小環境を残せるようにしたことは,総務省事業としては格別の配慮だったのかも知れません。もちろん予算なんかありませんから,どこかで泣いている人がいるわけですけれども。
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正式には年度末まで事業は続いているわけですが,これで私の役目も終わります。国の事業に関わって,いろいろな経験をし学びました。とにもかくにもたくさんの方々にお世話になりましたこと,感謝いたします。
[FS富山] 20121122 富山県立ふるさと支援学校公開授業
2012年11月22日にフューチャースクール実証校の一つである富山県立ふるさと支援学校で公開授業が行なわれましたので参加してきました。
特別支援学校の実証校は,富山県と京都府の2校だけ。同じフューチャースクールといっても支援学校におけるICT機器活用は別次元のニーズがあるので,素直に支援学校の日常を学ぶつもりで参観してきました。
とはいえ,子ども達の学習意欲を高めるであるとか、注意を集中させるであるとかの基礎的な目的は,普通学校においても共通しています。ICT機器は単に刺激をもたらすだけだという批判があるかも知れませんが、仮にそうだとしても立派に活用される場面があるのだということも否定できないなと素朴に感じた参観でした。