iPadの登場に触発された電子書籍やデジタル教科書の話題が盛り上がっています。私も関心を持っていますし,そうした取り組みに貢献したいとは思っています。
もっとも私個人は,盛り上がっている場所に人が多くいる場合,周辺で待機し,いざという時に備えるという性分なので,表面的には引き下がっていたりします。
iPadの教育利用に関しても,議論は追いつつ,周辺待機しながらモノをつくるかぁ…という感じです。
というわけで,そのモノのお話。
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教室向けiPadアプリの第一弾を開発しています。
やっと骨格が出来上がって,残るはアプリとしてのアレンジ作業。
基本的には「写真表示アプリ」です。
授業でもプレゼンでも,その場で表示したい写真や画像を見せられるようなツールを目指しています。もちろん外部ディスプレイ出力機能も付けます。
ただ,単なる写真アプリはAppStoreの審査で承認されないと思いますので,「教室向け」を感じさせるアレンジが必要というわけです。
9月18日の日本教育工学会で行われる「タッチデバイスの教育利用」ワークショップでご披露できるように準備中。というか,そこで使えるアプリを開発中という感じです。
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以前から,大画面があって,iPadがあったら,どう使おうかとずっと考えていたわけですが,iPadには外部ディスプレイ出力に大きな制限があって,結構使い難いのです。
プレゼン用途にはKeynoteというアプリがあり,これはプレゼン再生時に外部出力します。また,外部出力機能の付いたWebブラウザも有料で販売されています。
写真などを見せたければ,プレゼンにあらかじめ貼っておくか,Webブラウザで表示させる方法を使うことになりますが,どちらも事前準備や作業が面倒な感じ。
その場主義の私のような人間には,臨機応変に写真が取り出せて,パッと表示させられた方が気楽なのですが,これに見合う無料アプリがない…。というわけで,つくっております。
デジタル教科書の仕様もあれこれ想像したりしていますが,どちらかというと電子黒板やiPadなどが入っている教室で先生たちが使えるツールは何かを考えることの方が大事かなと思っています。
りんラボは,大学の研究室なので,アプリ自体は無料で提供することになりますが,教育ソフトウェア企業と連携して文教市場を成熟させるお手伝いはできると思います。
もっとも私の研究室,特殊事情で私一人しか居ないんですけどね…。
タグ: 教育
教育ITソリューションEXPOにて
先日の東京出張で教育ITソリューションEXPOを視察した。その帰路で書いていた駄文を載せます。
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連日続いた催事の視察も終わった。教育ITソリューションEXPOが、東京国際ブックフェアと同時開催もされた訳だが、初回としてはなかなか盛況だったのではないかと思う。
ただ、展示会を多く手がけるプロ集団の仕事としては当然の成果だろうし、途中雨は降ったが、基本的には天候にも恵まれた。
まずは今回の成果を噛み締めてもらいつつ、次回以降、更なる企画の充実にチャレンジしてもらえることを期待したい。
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運営側の皆さんの見解は様々なようだけれども、東京国際ブックフェアとの同時開催はとても評価出来る。なぜなら、学校・教育関係者以外の来場者にも教育の情報化に関係する具体的な機器やソリューションを見て体験してもらう機会となるからだ。
これまでの情報化議論は、情報化に疎い教育関係者と文教市場を狙う企業関係者が登場するのみで、肝心の国民にはどこか他所ごとでしかなかった。だからいざという時にはわかりやすい「新しい機器が導入されます」とか、「必要経費として幾らかかります」という話に何度も引き戻されてしまうのである。
しかし、私たち関係者は、誰もが教育環境の進化を望んでいる。そして、新しいツールやソリューションを用いて、どんな教育が可能になるのか、その議論を深めていきたいと考えている。
どうやら、それは出展側にいた企業関係者も同じ思いのようらしことがわかった。今回の展示会場で再会した現場の先生が、講師依頼を受けてセミナーを開かれたのだが、出席者の多くを占めた企業関係者の真剣さが印象的だったと教えてくれた。しかも、技術的可能性よりも教育的にどう考えるべきかという話に強い関心を抱いたようだとも教えてくれた。
そこに一般の人々も関心を持ってもらい、より風通しのよい教育の情報化、未来の教育に関するビジョンの共有が実現することで、この国の教育がITの方面でも充実することが望まれる。
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私自身は,教育ITソリューションEXPOという新しい教育の情報化関連行事が始まったことを素朴に喜びたいと思っている。
そうした出来事を広く伝えることが大事だと思い,多少ハメを外しているところもあるが,会場からネット中継なども試みた。残念ながら通信状況の問題もあって快適な動画を届けることはできなかったが,アーカイブされているのでご興味があれば是非ご覧いただきたい。
教育ITソリューションEXPO Twitcasting アーカイブ