日曜日の東京大学・福武ホールにお邪魔して「教育の情報化」に関するインタビューを受けました。「Beating」というメールマガジンの取材としてです。
実は出身研究室の後輩達がインタビューアだったので、先輩後輩のご対面という感じで始まり、「教育の情報化」の世界の入門講座のような調子でお話しをしました。
インタビューのテーマは「いまどきのミレニアムキッズ」というものなので,本題はフューチャースクールな推進事業における児童生徒や先生達の様子をご紹介することでした。
しかし,そういった取組みの様子が,どのような積み重ねの上にあり、今後どうなっていくのかを理解するには,歴史的なお話しも不可欠です。
あらかじめ,先日公表した「教育情報化年表」を準備していたので、要所要所で歴史的な事項を踏まえながらお話をして,まあ,いかに日本の教育の情報化が不連続で積み上がっていないかを語ることにもなりました。
とにかく,縦横無尽に語り続けていたら,同席のメールマガジン責任者のTさんが次のスケジュールのため時間切れ。3時間しゃべっても終わる気配がありませんでしたが,とにかく一区切りつけることになりました。
それまでも教育の情報化には関心を向けて関わっていたものの、フューチュースクール推進事業に関わってからの3年弱の間に知ったことや経験したことは本当にたくさんありましたから、3時間でもまだ足りないくらい。
とにもかくにも,見聞きして知ったことをなるべく共有できればと思っているところですが,はやく何もかも吐き出してのんびり資料漁りをしたいものです。
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インタビュー後は,古巣の研究室にお邪魔して雑談しながら延長戦。あらためて後輩達を夕食に誘って,昔話やそれぞれ取り組んでいる研究のことなど楽しくおしゃべりしました。時間というのは本当に過ぎるのが速いですね。
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20120622 New Education Expo in Osaka
NEE2012大阪会場で開催されたセミナー「日本−韓国,未来の情報教育」というセミナーに登壇してきました。
基本的には韓国からのゲストの発表と日本からの視察報告を中心として企画されたものですが,私は日本のフューチャースクールについてご紹介する役目でした。
韓国の教育に関わる実情を垣間見ながら教育の情報化について聞くことができたので,単に進んでいるということだけでなくて,求めているものの違いについても考えることができたセミナーではなかったかと思います。
たとえば,韓国では
・若者にとっての厳しい社会的現状がある。よって学習の動機も強くなる。
・日本と比べて大学進学率が9割であるし,TOEICも900点が当たり前。
・情報化に関しては,さまざまな試みは日本の方が多いと思われる。
・デジタル教科書には「指導者用」と「学習者用」の区別はない。
・2015年にはデジタル教科書に「切り替える」のではなく「選択できるようにする」。
・選択するのは教育委員会や学校の先生や校長先生であり,どう使うかも先生が決める。
・2008年からのデジタル教科書に関する成果は専用のWebサイトで発進している。
・「デジタル教科書」には「e教科書」と「デジタル教材」の二つがある。
・韓国の教室の電子黒板は70インチ以上が一般的。
など,いろいろ教えていただくことができました。
韓国の教育の情報化を担っているKERISには,毎週のように視察の人々がやってきて業務に支障が出るほどだという裏話もあったりと,ざっくばらんに展開。
その他,韓国の世宗市につくられたモデル学校である韓国版フューチャースクールの視察報告では,現在考えられる限り最先端の学校設備の様子を見せてもらいました。
残念ながら,登壇者人数分のマイクがなかったため,私が得意な割り込みで根掘り菜掘り聞くというスタイルはできませんでしたし,時間もなかったため議論もできませんでしたが,なかなか興味深い会になったと思います。
本当は大阪という場所ゆえに,話題に上っている大阪の教育情報化の取り組みを意識した意見交換もしてみたかったのですが,残念ながらそれは叶いませんでした。
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というわけで,なんとかお役目を果たしました。実は2007年の東京会場で初めて登壇して以来5年ぶり。次回は2017年頃に呼ばれたらラッキーという感じでしょうか。とにかくいろいろ勉強になったNEE2012でした。
平成24年度開始
本年度もりんラボをよろしくお願いします。
平成24年度は総務省フューチャースクール推進事業も最終年度に入り、地区担当研究者としての仕事も最終年です。文部科学省の学びのイノベーション事業も平行しています。平成25年度のことは決まってないので、いまは何も分かりません。
その他、それに伴った仕事がぽちぽち入る感じです。
それから教育情報化の歴史を追いかけるプロジェクトを始めています。今度はこれで科研が書けんかなとぼんやり考えています。
今年度は中学校と特別支援学校でフューチャースクール推進事業が始まりましたので,個人的に行脚してみようと思っています。
たぶんこれで今年度はいっぱいいっぱいです。
職場の授業も図書館司書資格関係の科目に変更があったので、新しい授業づくりも進めることを考えると、相変わらず慌ただしい一年になりそうです。
それから、来年の一月下旬には英国のBETTへ行きたいと考えています。貯金しないとなぁ…。 ^_^;
20120321 文部科学省に訪問
午前中からあちらこちらに出かけていました。
予定していた用事を一通り済ませて、さて、どうしようかと思案。夕方近いけれど,文部科学省に行ってみようかと思いつきました。ダメもとでふらっと寄ってみることに。
お忙しかったのかも知れませんが、快く歓迎いただいて、いろいろおしゃべりをしてきました。調子に乗ってしまって2時間近くも長居をしてしまいました。
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学びのイノベーション事業についても、来年度のこと慌ただしく準備されているようでしたし,調査事業のことなどもあれこれ取り組まれているようでした。
そうそう、こんなものも登場…
初代ですが「ちゃんと文科省にもありますよ」だそう ^_^ 。前任者の方が導入したものが箱にしまってあったんだとか。iPad用文部科学省デジタル教科書もこれで試されたそうです。
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事業に関わる以上、いろいろ話を聞いて深く理解をしようと思うのですが,いろいろ聞き過ぎると悩ましいことも増えてしまい、難しいですね。
もう一度、政治の世界でバーンと動き出してくれれば近いところで何かを変えられそうな気もしますが,私たち、普通に事業に関わる者は従前のルールに縛られながらやるしかないので,どうしても手間がかかります。
そうはいっても枠の中で起こせるイノベーションがあれば、積極的に探しだしたいなとぼんやり考えながらの訪問でした。
折り返して過去へ
カリキュラム研究から情報分野に足を踏み入れ二足のわらじ状態になってから,どれくらい経つのでしょうか。
ある意味大変賑やかな時代と伴走しているため,その時々の出来事を追いかけ続けているうちに時間が過ぎてきたように思います。
ただ一方で、繰り返される既視感に対して,その違和感も大きくなってきました。
今年3月の出来事があって,私たちはいよいよ追いつめられたのではないかと思ったりしたのですが、驚き入ることに,この国の大半の物事や人々はルーチンワークで乗り越えようとしているのか、あるいはやり過ごそうとしている。
そうした言動を直接間接に触れ続けたところで、期待感のようなものがスコーンと抜け落ちていく感覚を久しぶりに味わいました。
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既定路線を走るだけなら私が関わらない方がよっぽどうまくいくでしょう。
よい機会でもあるので、慌ただしく動いていた自分の日常も,そろそろ折り目をつけて別の方角に向かう頃かと思いました。
未来はともかく創りだすとして、現在に冴えたところが見られないなら、ぼちぼち過去に耳を傾けることを本腰入れて取り組むべきだろう,そう思ったのです。
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というわけで,Twitterの片づけ。
ログは別サービスにとってあるので、履歴の保管はそちらに任せ、Twitter本体から過去ツイートを一掃することにしました。少し早い年末大掃除です。
Twitter本体から2000ツイートくらい削除したところで、過去ツイートが現われなくなりました。すべて残っていたわけではない様子。
Twitterから抜け出れば,時間確保にとってだいぶプラスにはなりそうです。
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依頼原稿に取り掛かるのを機に資料整理を始めます。
そして,次に飛び出すための準備もぼちぼちと。