Windowsで使用する場合

PaSoRich (SC2Scratch for PaSoRi)をWindowsパソコン上で使用する場合,そのままICカードリーダーSONY RC-S380を接続しても利用できません。

汎用USBドライバをインストールする必要があります。(※追加情報あり

ここでは汎用USBドライバをインストールすることができるZadigというソフトをご紹介します。

 

  1. Zadigをダウンロード
  2. Zadigを起動(更新情報チェックする?YesかNoかの質問あり)
  3. ICカードリーダー (RC-S380)を接続しておく
  4. [Options]メニューから[List All Devices]を選択
  5. 一番横長の欄をクリックして一覧表を表示し「RC-S380」を選択
  6. [Replace Driver]ボタンをクリックしてドライバ置き換え開始
  7. インストール完了
  8. ICカードリーダ (RC-S380)を抜き差しする
  9. PaSoRichデモ環境で使い始める

以上が手順です。

※ご利用になられているWindowsマシンによっては、この作業を何度か繰り返す必要があるかも知れません。
 この手順で汎用ドライバをインストールしたはずが、なぜかまた別のドライバがRC-S380の制御を横取りすることがあるからです。もしも、1度やってみて、接続メニューにRC-S380が出てきたのでカードを読み取ろうとしたものの、うまく動作しない場合は、まったく同じ手順をもう一度やってみてください。


なぜ,このような手順が必要なのかというと,WindowsにあらかじめRC-S380専用ドライバが用意されていて,それが逆にWebブラウザからのRC-S380利用を制限してしまっているため,この制限を解除するため専用ドライバの代わりに汎用ドライバを使いたいからです。

最初に一回だけ汎用USBドライバをインストールすることで,あとは問題なくPaSoRichでICカードリーダーを使うことができます。(もしかしたら2回繰り返す必要があるも知れません。うまく動作しない時は何度か繰り返してください。成功したら、必要はありません。)

もしも専用ドライバが必要になったら,もとに戻すことができるのか心配な方もいると思います。

その場合は,ソニー社のWebサイトにPaSoRi関連ソフトウェアのダウンロードページが用意されていますので,そちらからインストールしてください。

 

【参考】
Windowsパソコン:汎用USBドライバのインストールを最初の一回
Linux系コンピュータ:USBデバイスの権限設定作業を最初の一回
Chrome OSパソコン:そのまま利用可能
macOSパソコン:そのまま利用可能
Androidタブレット等:そのまま利用可能
iOS系タブレット等:利用不可

【Tips】カード読み取りの基本

この紹介記事はPaSoRichの初期バージョンにもとづいて書かれています。

カード読み取りの方法を動画(音声無)でご紹介します。

PaSoRich (SC2Scratch for PaSoRi)は,FelicaカードのIdm番号のみを読み取れるScratch3.0拡張機能です。

[PaSoRi 読み取り]ブロックで読み取りができます。

ただし,SONYのPaSoRi (RC-S380)は,駅の改札機のような業務用ではないので,実はとてもゆっくりと動作する個人用カードリーダーです。

そのため,[PaSoRi 読み取り]ブロックで読み取り命令を出しても,すぐには処理が終わらないのです。処理はScratchの方が先に進んでしまいます。

PaSoRiの読み取り処理が終わってないのにScratchで番号を処理しようとしてもタイミングが早過ぎて正しく処理ができません。

少し待ってあげる必要があるかも知れません。いくつか処理を待ってくれるブロックがあると思いますので、それらと組み合わせるとうまくいくと思います。

[この部分は旧い情報となりました…]

そこで,PaSoRiが読み取り処理を完了して「待ち状態」に戻ることを待ってあげてからScratchの処理を進められるようにプログラミングします。
(追記:もうこうする必要はありません…)
動画では定義ブロック[カード読み取り]をつくって,[PaSoRi 読み取り]と[〈読み取り完了〉まで待つ]を組み合わせています。

こうすることでPaSoRiの読み取り処理を一回一回ちゃんと完了しながら,連続して利用することもできるというわけです。

さらに動画では,カードをかざした時に読み取ったIdm番号をキャラクターに言わせるようにプログラミングしています。

吹き出しが出てきたことでカード番号を読み取っていることが確認できます。また,カードを取り去ると吹き出しが消えることも分かります。

この基本的な組み合わせをアレンジしていくことで,応用的な使い方にもつなげていけるとおもいます。