台湾人の慣用語 |
台湾人の話し言葉を我流で取り扱う。非専門家の作業でもあり、いつまでも未完成の状態が続くが、あえてこのまま公開する。気が向くままに作業を継続していくが、しかし正しい内容になる確信はない。閲覧者には申し訳ないが、不正確な情報になっても責任は持てないことを予めお断りしたい。 |
カン・ティアウ・ティアウ(牽条条)
「すべての道はローマに通ずる」を「条条道路通羅馬」というから中国語かと思う向きもあろう。もちろん読み方は違う。違いといえば台湾語では条条を動詞の後において動作が持続または粘着の状態にあることを表現する。牽条条はつないだまま離さないことだ。彼女と彼氏がお互い手を握り合ったまま離さないときこういえばいい。しかし、台湾語の牽条条を使う場合、離してくれてもいいのにという意味合いがあることに要注意だ。いつまで私の手を握るつもりだと少々恨めしい感情を表現する言葉でもあるから繋いだままのほうがいいと思うときは使わないことだ。もう一例を示すと、あの子は人形を抱いたまま離さないという言い方のように、抱いたまま離さないくだりはダム・条条といえばいいが、言外に度が過ぎる意味を含む点に留意してほしい。keke diyi(果果纏)
付き纏って離れないとか、ずうずしく纏わりつくとかの意味だ。子供が仕事の邪魔をするとき、親は聞き分けのない子供を叱るのにマイ・ゴォゴォてぃーというのが普通だ。うるさく纏わりつくな、という意味である。キィア・タウタウ(行透透)
隅々まで歩いたとか、余すところなく回ったなどの意味で使う。台湾各地をすべて旅した場合、台湾キィア・タウタウといえばよい。ティイン・カア・ティイン・チュウ(鎮脚鎮手)
手足纏の状態をこう表現する。ティインは邪魔の意味として使う。場所をとるは鎮位(ティイン・ウイ)で、通行妨害は鎮路(tin lo)だ。身動きの邪魔になる人やものを指してなんでも鎮脚鎮手といえばよい。カア・スゥン・チュウ・ヌゥン(脚酸手軟)
疲れたとき、台湾人は脚酸手軟と表現することがある。誰かがこの言葉を口にしたらその人が体力的に消耗していることになるが、理由まではわからない。もし自分が何らかの理由で疲れを覚えたら、グァ脚酸手軟といえば周りのものが事情を察してくれるはずだ。通常、体力の回復を待てば済むはずだから深刻なことではない(ボォ・ヤウキン)とされる。ツオー・カア・タン・テエー(粗脚重蹄)
丁寧な形で仕事をする代わりに適当に用を済ませた場合、こういわれることに要注意だ。デリケートさにかける行動や作業は台湾人も嫌う。手仕事や日常作業の上では慎重さが要求される。これに反する行動は粗脚重蹄と叱責されるわけだ。カア・チュウ・キンクワイ(脚手軽快)
仕事をテキペキ片付ける人を指してこういう。軽快なのは脚と手だけではないはずだが、人の性格や勤勉さを手足の動きで象徴的に表現する用法と私は思う。カア・デン・チュウ・シエー(脚長手細)
手足が長いことをいう。華奢や繊細な身なりに恵まれた人は脚長手細というイメージが持たれる。美男美女は往々にして身長が高いことから来ている表現かもしれない。ベェとエェ
できるとできない、可能と不可能を表現するにはこれを使えばいい。ベェ・サイはダメとか不許可のことだ。エェ・サイはよろしいとか許可するとかの意味だ。