台湾人の話し言葉その1 |
CONSAMI | 「コンサミ」とは何かを伝達する意味である。あなたが何かについて説明していることを台湾語は、リー・テェ・コンサミという。この言葉は疑問文としても使える。どんな話だとか、または、どんな主旨だとか、といった意味で使用できる。りーは相手のこと又は君を意味し、コンは話すことだ。サミは何かの意味で、たとえばサミ・ミヤアはどんな名前かを訪ねる時に使うが、サミ・ラアンは誰だと聞くときにいう。また、相手に「何か知らせてくれることがある場合、電子メールをください」と言う時は、「ナべー・コンサミ、パ・イーメール・ホグゥア」といえばグーだ。ちなみに、「ナベー」は「もし......がほしいなら」のことである。さらに、「ナウー」は「もし......があるなら」という意味であるが、ナベーの代わりにナウベーと言って強調してもよい。 |
JIN CHU QIN
| チューチンはすがすがしい感じを表現する言葉だ。チィンはこれを強調する言い方である。チィン・ホォと言えば、最高のことだ。したがってチィン・チューチンは、とてもすがすがしいと言う意味である。 台湾では5月からスコールが突然やってくる。ジャーと雨が降り出しては、ばったりと止まる。暑さも湿気もどこかへ吹き飛ばしてくれる。雨上がりの空気は新鮮で涼しい。この感じを台湾人はチューチンといって表現する。あなたも台湾でスコールを体験することができれば、台湾人がチィン・チューチンという時の晴れやかな顔付きを見ることができるに違いない。 |
Kuwa Nao Jet
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野次馬根性を発揮することはまさに「看閙熱」の実践にほかならない。 お祭り見物や喧嘩現場に立ち会う行為はこの言葉を使って表現すればよい。また、行事の進行に傍観的な態度をとる人に対して、Li te Kuwa Nao Jet! といえば、少々嫌味をこめて相手の傍観態度を非難することにもなる。お祭りやはれな行事には大勢の野次馬が傍観者として集まる。このような傍観者は「看閙熱エラン」(Kuwa Lao Jet e Lang)であるが、喧嘩だ、喧嘩だと現場に走るようなときは、「看閙熱」「看閙熱」とことばを口にしながら走ると思えばよい。中国語でもこれに似たようなことばを使うが、語順や発音が違うことは要注意である。 |
Chia He Chien Sui
| 「チィアフォ、チェンスイ」とはご馳走を食べ、美しく着飾ることである。 台湾人はこれを豊かな象徴と考える向きがある。一般に「第1チィア、第2チェン、第3クゥアコンキェン」というように使う。この言い方に現実味を感じるように使うことができれば、あなたは台湾人の心に一歩接近したことになる。 |
RAO HONG TAM TIYA
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「ラウ ホン タムティヤ」または「ラウ ホ ラン タムティヤ」は、直訳すると、他人が知りたい情報を残すことになる。このことばは他人に(自分の行為で)いい印象を与えるという意味が込められているが、行き過ぎた行為を慎むべきだという意味合いが含まれている。 台湾人は他人を意識しすぎるといわれる。しかし、この言葉はそれなりの積極的な意味を持つ。台湾人の知恵の現れである。何事にも節度が大切である。この言葉はその節度意識を表現している。 台湾人は自らの行為の説明として、よく「ラウ・チクワア・ホン・タムティヤ」という。チクワアは若干またはある程度の意味であり、余地のあることである。これは行き過ぎを自戒する表現である。また、他人の行為や行動についてその人にたいしてこの言葉を使えば、相手に節度を知れと、注意を促す意味にもなる。誇張屋やハッタリ屋はもちろんのこと、セルフコントロールの利かない人間を台湾人も嫌うことに変わりはない。 |